フィリピン農業省は2月10日、カンボジア農林水産省との間で農業分野における協力を強化するための会談を開催し、農業貿易と食料安全保障の推進に向けた覚書(MOU)を締結した。フィリピンは、増加する人口の食料需要に対応するため、カンボジア産農産物の輸入を拡大し、さらにカンボジアへの投資の可能性を探る方針を示した。
会談は、フィリピンのフランシスコ・P・ティウ・ローレル・ジュニア農業大臣とカンボジアのディット・ティナ農林水産大臣によって行われた。ティウ・ローレル大臣は、フィリピンの人口が毎年1,000万人以上増加していることを指摘し、米、豚肉、牛肉、鶏肉、魚、果物、野菜など、多岐にわたる農産物の輸入が必要であると強調した。また、フィリピン農業省は1億ドルの予算を確保し、米や食料の輸入を進める許可を得ていることを明らかにした。
さらに、フィリピン側はカンボジアの農業分野に対する投資の可能性についても検討する考えを示した。特に、コメの精米事業や園芸分野での協力が期待されている。
一方、カンボジアのディット・ティナ大臣は、両国の農業貿易は競争ではなく、相互のニーズを満たすものであるとし、協力のさらなる強化を提案した。また、フィリピン農業省の代表団をカンボジアに招待し、カンボジア産農産物の視察や民間セクター間の協力についての協議を行う意向を示した。
今回の会談は、両国の農業協力を深化させる重要な一歩となった。食料安全保障の確保と農業貿易の拡大を通じ、フィリピンとカンボジアの経済成長と持続可能な発展が期待される。
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