百貨店BHGは、シンガポールのブギスジャンクションにある旗艦店を現在の3フロアから2フロアに縮小する方針を明らかにした。3階部分には日本の家具およびインテリア用品大手「ニトリ」が入居する予定である。
この動きは、今年3月に閉店したジャンクション8店の跡地にニトリが出店する計画とあわせ、BHGの事業再編の一環とみられる。BHGは2022年以降、ラッフルズシティ、ジュロンポイント、クレメンティモール、ロットワンでも店舗を閉鎖しており、現在の常設店はブギスジャンクション店のみとなっている。
同社は1994年に「西友・永安百貨店」として開業し、2007年に中国の北京華聯集団に買収されて以降、「BHG」ブランドとして展開してきた。現在はセンターポイントにて期間限定のポップアップ店舗も運営中である。
百貨店業界では、伊勢丹が11月にタンピネスモール店を閉店予定であるなど、縮小傾向が続いている。ロビンソンズやジョン・リトルはすでに市場から撤退しており、OGやメトロも店舗を減らしている。
専門家は、オンラインショッピングの普及や専門店の台頭により、従来型の百貨店が苦戦していると指摘する。高額な賃料や人件費に加え、消費者の体験重視の傾向が強まる中、百貨店には新たな価値の提示が求められている。
シンガポール社会科学大学(SUSS)のロウ・コンチーン准教授は、「百貨店の役割は、専門店を集めた大型モールに取って代わられつつある。モール自体が“巨大百貨店”となっている」と述べる。
モールには靴、化粧品、スキンケア、アパレル、アクセサリー、ジュエリー、家庭用品などの専門店が集まり、それぞれが明確なブランド体験を提供しており、今の消費者のニーズにより応えている。
シンガポール国立大学(NUS)ビジネススクールの戦略・政策部門に所属するローレンス・ロー教授は、「すべての顧客にすべてを提供しようとする百貨店は、結局、誰にも選ばれない存在になってしまう可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
※ソース


