【シンガポール】経済成長、2024年は好調も2025年は逆風予想

シンガポール
Growth slowed from 5.4 per cent in the third quarter of 2024 but beat analyst forecasts of 3.8 per cent.PHOTO: ST FILE

2024年のシンガポール経済は、政府や市場の予測を上回る成長を記録し、2021年以来の高い伸びを達成した。しかし、経済学者たちは2025年の成長見通しについて厳しい見方を示しており、地政学的リスクや米国の貿易政策の不透明性が主な懸念材料となっている。

貿易産業省(MTI)が1月2日に発表した速報値によると、2024年第4四半期の経済成長率は前年同期比4.3%であった。この数字は第3四半期の5.4%には届かなかったものの、ブルームバーグが実施した市場予測の3.8%を上回った。季節調整済みの前期比成長率は0.1%と、第3四半期の3.2%から大幅に鈍化している。

2024年通年の成長率は4%となり、2023年の1.1%を大きく上回った。この結果は、ローレンス・ウォン首相が12月31日に発表した新年メッセージで示した数字と一致しており、MTIが11月に予測した約3.5%をも上回る内容であった。

しかし、2025年の経済成長については、1%から3%の範囲に鈍化するとMTIは11月に見通しを示している。加えて、地政学的な紛争の激化やトランプ新政権のもとでの米国貿易政策の不透明性がリスク要因として挙げられている。

OCBC銀行のチーフエコノミスト、セレナ・リン氏は、2024年を「ブロックバスター」と形容する一方で、2025年については外的要因による逆風を懸念している。その要因として、予想されるトランプ2.0、米中間の戦略的対立、地政学的緊張を指摘している。

リン氏は「2024年の高成長基盤を考慮し、2025年のGDP成長率予測を前年比約2.7%から2.2%に引き下げた」と述べており、来年の経済はより慎重な運営が求められる状況であると考えられる。

※ソース

Singapore economy grew 4.3% in Q4 of 2024, slowing from previous quarter but beating forecasts
Government said in November it expects growth of 1 per cent to 3 per cent in 2025. Read more at straitstimes.com.
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