ラスベガス・サンズ(LVS)は、同社が運営するマリーナ・ベイ・サンズ(MBS)の統合型リゾート(IR)の拡張プロジェクトに、当初の予定投資額の2倍以上となる80億米ドル(106億シンガポールドル)を費やす見込みであると発表した。
「マリーナ・ベイ・サンズ IR2」と名付けられた新しい第4タワーには、570室のホテル客室、プレミアムゲーミングエリア、スカイルーフ、15,000席のエンターテインメントアリーナ、さらにプレミアムなMICE(会議、インセンティブ、カンファレンス、展示会)スペース、新しい飲食店やナイトライフ施設が含まれる予定である。
このプロジェクトは、2019年4月に33億米ドルの費用で発表されたが、その後80億米ドルにまで投資額が増加したと、LVSは10月23日の第3四半期の業績発表で明らかにした。この費用には、設計および建設に約47億米ドル、土地のプレミアムに20億米ドル、開業前および財務コストに13億米ドルが含まれている。
LVSは、シンガポールの高付加価値レジャーおよびビジネス観光市場の成長に投資し、この拡張プロジェクトを通じて「新たな超高級リゾートデスティネーション」を設立し、シンガポールの観光魅力を高めることを目指していると述べている。
カジノ大手のLVSは、プロジェクトの費用のうち25%から35%を自己資金で負担し、残りの65%から75%をプロジェクトファイナンスで賄う予定である。
LVSの社長兼最高執行責任者(COO)であるパトリック・デュモン氏は、「このタワーを非常にユニークなものにしたい。世界で最も重要なゲーミングおよびホスピタリティの建物にするつもりだ。目標は、世界最高のホテルを作ること。最高のサービス、最高の体験、最高の飲食を提供することが私たちの目標である」と述べた。
この新開発の発表は、LVSがMBSの収益と利益が減少したことを報告した同日に行われた。これは、ポストコロナの一連の強い四半期業績の後のことである。
第3四半期(9月終了時点)におけるMBSの純収益は9.5%減の9億1,900万米ドル、調整後の利益(利子、税金、減価償却前利益、EBITDA)は17.3%減の4億600万米ドルとなった。
それにもかかわらず、部屋の収益は前年と同じ1億2,500万米ドルを維持しており、最新の四半期ではホテルの稼働率が1.6ポイント減少して94.7%となった。
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