【シンガポール】定年・再雇用年齢引き上げで高齢者の就業率上昇

シンガポール
The study tracked the employment outcomes of about 180,000 residents born between 1959 and 1961 to assess the impact of raising retirement age. PHOTO: ST FILE

シンガポールで2022年に定年年齢と再雇用年齢が引き上げられた後も、多くの高齢者が就業を続けていることが明らかになった。

人材開発省(MOM)の上級エコノミスト、ユエン・ウィンシャン氏と主任エコノミスト、サミュエル・ファン氏による新たな調査によると、2022年7月1日に最低定年年齢が62歳から63歳に引き上げられたことで、その影響を受けた層の就業率は、対象外の高齢者層と比べて0.4ポイント上昇した。

また、再雇用年齢を67歳から68歳に引き上げたことで、対象者の就業率は0.7ポイント上昇したという。

調査では、定年年齢引き上げの影響を分析するため、1959〜1961年生まれの約18万人の居住者を追跡。再雇用年齢引き上げの影響については、1954〜1956年生まれの約16万人を追跡した。

現在、55歳未満で入社したシンガポール居住の高齢労働者は、最低定年年齢の63歳まで雇用を保証されている。また、業務成績が良好で健康状態が就業に適していれば、68歳までの再雇用が選択できる。

調査は、2022年の引き上げが効果を発揮した理由として「法的保護の提供と、高齢労働者の退職時期に関する社会的規範の形成」を挙げた。特に、再雇用年齢の引き上げは、高齢者と雇用主双方の「退職時期」への意識を変える可能性があるという。

「平均寿命の伸びと高齢化が進む中、定年・再雇用年齢の引き上げは、高齢者が希望すれば長く働けるようにする制度であり、人手不足の中で企業の人材確保にも役立つ」と調査は指摘している。

また、知識集約型の業務が多い製造業や卸売業などでは、スキルが新しい若手を好む傾向のある企業においても、高齢者の雇用継続に効果があったという。さらに、大きな住宅や民間住宅に住む高齢者では、給与や福利厚生を1年間長く維持できることから、退職を遅らせる傾向が見られた。

ただし、定年年齢の引き上げによっても、多くの人は63歳を大きく超えて就業を続けることはなく、再雇用年齢でも68歳を過ぎると退職する傾向が強かった。

シンガポールは2012年に施行した「定年・再雇用法(Retirement and Re-employment Act)」を段階的に改正し、2030年までに定年65歳、再雇用年齢70歳の実現を目指している。

※ソース

More seniors remain employed after retirement and re-employment ages raised in 2022: MOM study
More older folk are staying in the workforce after Singapore raised the retirement age and re-employment age in 2022, noted a new study by two economists from the Manpower Ministry. Read more at strai...
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