シンガポールで出社回帰(RTO)が進む中、従業員は概ね肯定的に受け止めているものの、働き方の柔軟性や福利厚生の面で企業との間に大きな乖離があることが、JLLおよびColliersの調査で明らかになった。
JLLの調査では、69%が固定日数の出社を義務づけられており、63%がこれを受け入れている。しかし、その裏では「柔軟な勤務時間」への強い需要が満たされていない。64%が時間の柔軟性を望む一方、実際に利用できているのは41%にとどまり、アジア太平洋地域でも大きな格差の一つとなっている。柔軟な働き方は採用・定着の重要要因で、61%が転職判断に影響すると回答している。
RTOを進めるにあたり、福利厚生に対する不満も浮き彫りになった。無料ランチは41%が期待するが提供している企業は17%、柔軟な勤務時間は53%が「対価」として求める一方、実際の提供は32%にとどまる。従業員が重視する職場アメニティは、食事関連に次いで通勤補助が上位を占めた。
一方、Colliersは、企業が柔軟性を掲げながら実際の運用が旧来型のままという「ハイブリッド・パラドックス」が生じていると指摘する。制度やオフィス設計が柔軟性の理念と一致しておらず、企業文化としても「可視性」や「対面協業」への期待が根強いためだ。
さらに、職場戦略の策定プロセスも従業員ニーズとの乖離を招いている。企業の48%が経営層のみで意思決定を行っており、全従業員を巻き込んだのは19%に過ぎない。こうした構造的なミスマッチが、従業員が重視する「柔軟性」「つながり」「インクルージョン」の実現を阻んでいるとみられる。
※ソース
Back to office? Singapore workers want free lunch, flexiwork, subsidised commutes: Polls
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