CT Asia Robotics社が発表した最新AI搭載ロボット「Dinsaw Home AI Assistance」が、自宅での高齢者医療において重要な役割を果たすことが期待されている。このロボットは、寝たきり高齢者の増加や介護者不足といった高齢化社会が直面する課題に対応することを目的に開発された。
同社の創業者兼CEOであるチャレームポン・プンノトック氏は、このロボットが高齢者のストレスや孤独感を軽減し、医療処置の手助けを可能としている点を強調。24時間体制のケアを提供し、高齢者がモニターを通じて医療スタッフとコミュニケーションをとり、治療指示や救急サービスの要請ができるようになるという。
主な機能としては、医療スタッフや親族への通知を行うコールバックシステム、スマートフォンやノートパソコンでアクセス可能なリアルタイムのモニタリング機能、患者データを収集するバイタルサイン機能などが備わっている。
チャレームポンCEOによると、このロボットはまるで生き物のように行動し、薬を飲む時間を知らせたり、音楽やダルマ(仏教の教え)を提供したり、記憶力ゲームを通じて高齢者のストレスを軽減することが可能だという。
CT Asia Roboticsは、2009年からタイ国内外のレストランや病院で使用される様々なDinsawロボットを開発してきた。これには、食事を運んだり外来患者をサポートしたりするロボットも含まれている。同社は、タイ全土で医療へのアクセスの格差を減らすことを目指しており、カナダ、香港、韓国、インドネシアでのロボットの展開も計画している。
チャレームポンCEOは、タイが国際的なロボット競争で競い合う可能性を持っていると考え、「私たちはAIの強みを活かして、将来の高齢化社会のニーズに応える製品を作り、国の価値を高めるべきだ」と述べている。
様々なDinsawロボットモデルは、2024年9月27日から10月6日までバンコクのクイーン・シリキット・ナショナル・コンベンションセンターで開催される「サステナビリティエキスポ2024」で展示される予定だ。
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