タイ内閣は12月3日、新しい「年金宝くじ」制度を承認した。この制度では、宝くじの購入者が60歳になった際に購入金額が返還される。退職後の貯蓄不足が課題となる中、国民の貯蓄を促進する目的で導入される。
パオプーム・ロジャナサクン財務副大臣によると、この制度を可能にするための国家貯蓄基金(NSF)法改正案が内閣で承認されたという。この法案は国家評議会で精査された後、下院での審議を経て成立する見通しである。
年金宝くじは、デジタル形式で1枚50バーツ(約2シンガポールドル)で販売される予定である。対象者はNSFおよび社会保障基金のメンバー、またはどちらの制度にも属さない未登録労働者となる。購入は1人あたり月3,000バーツまでに制限されており、毎日購入が可能である。
抽選は毎週金曜日の午後5時に行われ、当選金はPromptPayを通じて個人の銀行口座に振り込まれる。当選金は、1等が100万バーツ(約39万円)の賞金5本、2等が1,000バーツの賞金10,000本とされている。
販売で集められた資金は購入者の貯蓄としてNSFが管理し、購入者が60歳に達した際に利子付きで返還される仕組みである。また、60歳以上の人も年金宝くじを購入できるが、購入後10年間は引き出しができない条件が付く。
パオプーム氏は、年金宝くじが国民の退職後の資金不足を補うための有効な手段になると述べている。タイ国民の多くが退職後に向けた十分な貯蓄を持たない現状を踏まえ、今回の制度がその解決策となることが期待されている。
※ソース
Thailand to introduce retirement lottery to foster long-term savings
Those who are eligible can purchase lottery tickets daily. Read more at straitstimes.com.