【ベトナム】コーヒー価格、過去最高の1kgあたり13万5000ドンに上昇

ベトナム
Coffee harvested in the Central Highland province of Gia Lai. Photo by Duc Hoa

ベトナムのコーヒー価格は、過去12か月で65%上昇し、2025年3月7日には1キログラムあたり13万5000ドン(約5.3米ドル)と過去最高値を記録した。天候不順が生産量に影響を与え、これが主な原因とされている。

価格の高騰を受け、農家は利益を得るための対応を強化している。特に、コーヒーの主要生産地である中部高原のコンツム省では、昨年末に収穫したコーヒーを価格のピーク時にすべて売却し、1ヘクタールあたり8億1000万ドン以上を得ることに成功した。

ベトナム農業環境省のデータによると、2025年1月から2月にかけて、ベトナムは28万4000トンのコーヒー豆を輸出し、15億8000万米ドルの収益を上げた。輸出量は前年同期比で28.4%減少したが、輸出額は26.2%増加した。特に、2025年2月の輸出額は10億8000万米ドルに達し、単月として過去最高を記録した。また、2月13日には輸出価格が1トンあたり5821米ドルと史上最高値をつけた。

ベトナムコーヒー・カカオ協会のグエン・ナム・ハイ会長は、価格高騰の背景として地政学的要因と気候変動による世界的な供給不足を挙げている。また、ブラジルでのアラビカ種コーヒー生産も悪天候の影響を受けており、多くの農家が価格上昇を見越して在庫を保持しているという。

今後の価格については、ブラジルの主要収穫期が始まる7月まで、引き続き上昇を続けると予測されている。ベトナム国家水文気象予報センターによると、今年はエルニーニョ現象がラニーニャ現象に置き換わる見込みで、これにより霜害が発生する可能性があり、ベトナムとブラジルのコーヒー生産に深刻な影響を与える恐れがある。実際、2025年1月初旬にはソンラ省のコーヒー農園で霜害が発生し、大きな被害をもたらした。

企業は農家に対して、天候の変化を注視し、長期的な干ばつによる被害を最小限に抑えるため、適切な灌漑対策を講じるよう呼びかけている。効果的な対策が取られれば、2025年のコーヒー輸出額は60億米ドルを超え、70億米ドルに達する可能性もあると予想されている。

なお、ベトナムの2024年のコーヒー輸出量は135万トンで、前年比で減少したものの、輸出額は過去最高の56億2000万米ドルとなり、32.5%の増加を記録した。

※ソース

Coffee prices soar to record high as weather hits production - VnExpress International
Coffee prices in Vietnam rose by 65% from 12 months ago to an all-time high of VND135,000 (US.3) per kilogram on Thursday after output was hit by the weather.
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