アジア有数の越境犯罪組織の一つと指摘されるカンボジアの複合企業「プリンス・ホールディング・グループ」を巡り、同グループ幹部2人が東京都内および近郊で高級不動産を現金購入していたことが分かった。関係者の証言や不動産登記記録から、資金洗浄(マネーロンダリング)に利用された可能性が浮上している。
関係者や登記資料によると、同グループ傘下6社で役員を務める中国系カンボジア人の男性は、2025年10月10日、東京都杉並区の約1,600平方メートルの土地付き住宅を8億円超で現金購入した。
この物件はその翌月、中国系の別の男性に売却された。売却の時期は、米英両政府が2025年10月14日、国際詐欺や人身売買への関与を理由に、プリンス・ホールディング・グループおよび同社会長の陳志(チェン・ジー)氏に経済制裁を科した直後と重なる。
男性はこのほか、千葉県内でも総面積2,300平方メートル超の敷地に建つ高級住宅を所有している。この物件は現在、3億円で売りに出されている。購入関連書類には、所有者の住所としてプリンス・グループ本社付近の所在地が記載されている。
さらに、同グループ関連会社「プリンス・プラザ・インベストメント」の30代の役員男性も、2025年4月に東京都渋谷区の約200平方メートルの高級マンション1室を10億円超で現金購入していたことが確認された。ただ、この男性は当該物件に居住していないという。
関係者によると、登記資料にはこの男性の住所が、現在中国当局に拘束されている陳氏の住所と一致していることも示されている。
日本はこれまで、外国資本による不動産取得を通じた資金洗浄リスクへの対応の遅れを指摘されてきた。こうした中、高市早苗首相は、外国人や外国企業による不動産購入に関する規制強化を進めている。
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