シンガポールのチャンギ空港の2025年の旅客数は約7,000万人に達し、新型コロナウイルス流行前の水準を上回った。
ジェフリー・シオウ運輸担当相代行が1月5日に明らかにした。これは、パンデミック前の2019年に記録した過去最高の6,830万人を上回り、過去最多となる。2024年の旅客数は6,770万人であった。
シオウ氏は、世界の航空需要が力強く回復していることが、パンデミック中に一時停止していたチャンギ空港第5ターミナル(T5)建設計画を再開した政府判断の正しさを裏付けていると述べた。同氏は、T5の将来像を紹介する展示会の開幕式でこう語った。
チャンギ空港グループ(CAG)は今後数週間以内に、T5の地上構造部分の入札を開始する予定である。シオウ氏は、T5建設はシンガポールの将来と国際競争力への信念に基づく決断だったが、パンデミックによる航空需要の急減で一時は計画継続を再検討したと明かした。しかし政府は計画を前進させ、世界の航空需要は2050年までに倍増し、アジア太平洋地域がその成長を主導すると見込まれている。
T5は自動化や人工知能(AI)を活用した高度技術型ターミナルとして設計され、手荷物や貨物処理では自律走行車両やロボットの試験導入が進められている。AIは運航計画や旅客サービスの向上、天候変化などによる運営上の混乱への迅速な対応にも活用される。
2030年代半ばの開業を予定するT5は、持続可能な航空燃料の利用促進や全面電化を通じ、航空業界の脱炭素化を牽引する役割を担う。設計には旅客や航空会社、テナントの意見が反映され、動線を簡素化することで、乗り継ぎ時間の短縮も図られる。
T5の完成により、チャンギ空港の年間旅客処理能力は現在の9,000万人から1億4,000万人へと55%以上拡大する見通しだ。また、データサイエンスやシステム運用、持続可能性分野を中心に新たな雇用創出も期待されている。
T5の構想を紹介する展示会「T5イン・ザ・メイキング」は、1月6日から3月までターミナル3の到着ロビーで開催される。運輸省、シンガポール民間航空庁、CAGが主催し、ターミナルの構想や設計の背景を紹介する。
CAGのオン・チー・チアウ氏は、T5本体建設の入札を今後1年程度で実施する方針を示した。新設される地下連絡網により、T5からターミナル2へは約4分で移動可能となり、自動旅客輸送システムは4〜8分間隔で運行される予定である。
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