【シンガポール】2025年・2026年成長率見通しを上方修正 MAS調査

シンガポール
Private sector economists expect Singapore’s economy to grow 4.1 per cent in 2025 and 2.3 per cent in 2026, higher than their previous forecasts PHOTO: ST FILE

シンガポール金融管理局(MAS)が12月17日に公表した四半期の専門家予測調査によると、民間エコノミストは同国の実質国内総生産(GDP)成長率について、2025年は4.1%、2026年は2.3%と予測した。いずれも前回調査から上方修正されている。

前回調査では、2025年の成長率は2.4%、2026年は1.9%と見込まれていた。今回の上方修正は、輸出や製造業、金融、建設、卸売・小売業を中心に、幅広い分野で先行き見通しが改善したことを反映したものだ。

今回のMAS調査結果は、通商産業省(MTI)が11月に経済成長見通しを引き上げた流れと一致している。MTIは2025年の成長率予測を、8月時点の1.5~2.5%から約4%へと大幅に上方修正した。また、初めて示した2026年の見通しについては、成長率は1~3%と、2025年より緩やかなペースになるとの見方を示している。

MAS調査に参加したエコノミストは、AI(人工知能)主導の技術サイクルが持続し、世界経済が底堅さを維持し、貿易摩擦が緩和すれば、成長率がさらに上振れする可能性があると指摘した。一方で、貿易摩擦の再激化や、米国株式市場におけるAI関連銘柄の調整が起きた場合、金融市場や世界経済に波及的な悪影響を及ぼす恐れがあるとして、下振れリスクにも警戒感を示した。

とりわけ、半導体や医薬品に対する関税導入を含む地政学的リスクが、シンガポール経済にとって最大の下振れ要因として挙げられている。米国のドナルド・トランプ大統領は8月、医薬品輸入に対し当初は「小規模な関税」を課した上で、18カ月以内に150%、最終的には250%まで引き上げる可能性があると発言した。ただし、初期の税率については明らかにしていない。また、半導体やチップへの関税導入についても言及したが、具体的な内容は示されていない。

11月21日に実施された今回の調査には20人のエコノミストが回答し、2025年第4四半期のGDP成長率は前年同期比3.6%になると予測した。2025年については、主要な経済指標のほぼすべてで成長見通しが引き上げられている。

分野別では、製造業の成長率見通しが前回の0.8%から5.4%へと大幅に引き上げられた。金融・保険業は3.3%から4.1%へ、卸売・小売業は2.9%から4.4%へ、非石油国内輸出は2.2%から4.5%へと、それぞれ改善した。

一方、インフレ見通しに大きな変化はない。2025年の消費者物価指数(CPI、総合)の予測中央値は0.9%で据え置かれ、家計の実態をより反映するとされるコアインフレ率も0.7%のままだった。2026年の予測中央値は、総合CPIが1.5%、コアインフレ率が1.3%となっている。

MASは、コアインフレ率が2025年に約0.5%となり、2026年には0.5~1.5%の範囲に上昇すると見込んでいる。総合インフレ率については、2025年が0.5~1%、2026年が0.5~1.5%になるとの見通しだ。

また、調査回答者のほぼ全員が、2026年1月および4月の金融政策会合において、MASが金融政策を変更する可能性は低いとの見方を示している。

※ソース

Economists raise their Singapore growth forecasts for 2025 and 2026: MAS survey
Economists have increased Singapore's economic growth forecasts for 2025 and 2026, driven by an improved outlook for key sectors. Read more at straitstimes.com. Read more at straitstimes.com.
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