シンガポール保健省(MOH)は8月22日、塩やソース、調味料、インスタントラーメン、クッキングオイルが過剰摂取によって健康に悪影響を及ぼすとして、これらの製品に対して「ニュートリグレード」表示と広告禁止措置を拡大すると発表した。
これにより、これらの製品は糖分を含む飲料と同様に、AからDまでの4段階で健康度を評価され、消費者が一目でその健康度を確認できるようになる。Aが最も健康的で、Dが最も健康に悪い選択肢となる。
この新しい措置は、すでに飲料に適用されている「ニュートリグレード」表示に基づいている。この表示制度は、飲料中の糖分と飽和脂肪の含有量に応じて評価が行われ、D評価の飲料の広告はすでに禁止されており、これによりシンガポール人の糖分摂取が減少する効果があった。
近年、シンガポールでは高血圧の有病率が24%から37%に増加しており、飽和脂肪や塩分の摂取が問題視されている。これまでも「ヘルシーチョイス」シンボルが任意で使用されてきたが、「ニュートリグレード」表示はさらに具体的でわかりやすい健康情報を提供している。
さらに、MOHは健康的な料理を提供する飲食店や屋台(ホーカー)を特定し、これらの店舗が健康促進局(HPB)の承認を得て、健康的な選択肢を提供していることを示すラベルを掲示できるようにする計画も進めている。
加えて、HPBはホーカーへの教育を強化し、低ナトリウム製品のサンプル提供や供給業者との連携を進めている。これにより、シンガポールのホーカーでの健康的な食品選択がさらに促進される見込みだ。
2023年に実施された国民健康調査の結果によると、シンガポール人の身体活動量は増加しており、全体的な健康状況の改善が見られている。新しいラベル表示制度により、さらに健康的なライフスタイルを促進することが期待されている。
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