【シンガポール】 NUS、インド洋深海遠征へ 海山の生物多様性を解明

シンガポール
NUS researchers testing out an eDNA sampling machine. This technology enables researchers to detect traces of genetic material from coastal ecosystems even in deep waters. PHOTO: NUS

シンガポール国立大学(NUS)の海洋科学者らが10月、インド洋東部の公海で深海遠征を実施する。海山(かいざん)と呼ばれる海中山脈の生態系を、最新技術を用いて調査する初の試みとなる。

海山は「生物多様性のオアシス」とされるが、世界に約1万4,000あると推定されるうち、調査されたのは500未満にとどまる。NUS熱帯海洋科学研究所のタン・コーシアン博士は「未知の領域が多いインド洋で、可能な限り多くの海山に焦点を当てたい」と語る。博士はシンガポールおよび周辺国から成る21人の研究チームに参加する。

この遠征は6月の国連海洋会議でビビアン・バラクリシュナン外相が発表した。米国の非営利団体オーシャンXと協力し、同団体の最新鋭調査船「オーシャンエクスプローラー」を使用。調査は約3週間半にわたり、クリスマス島海山群の公海で行われる。

調査は最大水深4,000メートルに及ぶ見込みで、シンガポール沿岸(20〜40メートル)とは桁違いの深さだ。海山に深海流が衝突すると、栄養豊富な水が湧き上がり、プランクトンが大量発生する。これを基盤に多様で複雑な生態系が形成されると考えられている。

主任科学者を務めるピーター・ン教授(NUS生物科学学部)は「従来の底引き網に依存せず、遠隔操作型無人潜水艇(ROV)などの先端技術を活用する」と説明する。調査では水深2,000メートルまでの水柱を対象にプランクトン群集を調べ、深海魚は専用のトラップを用いて採集する。小型魚が捕食されないよう「二重構造の仕掛け」を導入する工夫も凝らす。

さらに、環境DNA(eDNA)技術も導入予定だ。海草やマングローブといった沿岸生態系由来の遺伝物質を深海で検出し、生態系のつながりを明らかにする狙いである。

今回の遠征はNUSとオーシャンXが共同で資金を拠出し、シンガポール国家研究財団(NRF)が最大600万ドルを支援する。

※ソース

NUS marine expedition to explore seamount biodiversity
NUS scientists embark on a deep sea expedition using advanced tech to study seamounts and marine life in the eastern Indian Ocean. Read more at straitstimes.com. Read more at straitstimes.com.
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